出生季節メモ

日本の出生季節について、ちょっとだけ調べてみました。

出生数と季節

季節によって出生数は違うのでしょうか。「人口動態統計」を用いて出生数について調べてみました。1945年のデータはなく、沖縄のみ1944から56年のデータもありません。

1. 出生数
日本の一日の出生数を14年ごとにまとめてみました。


2. 月別出生数
月別にしてみました。比較をしやすいように出生数比(月平均一日当たりの出生数/年平均一日当たりの出生数)を計算しました。

早生まれ(ここでは1月から3月末までに生まれた人とします)に山、夏生まれに谷がありましたが、だんだんその差が小さくなっています。1970-83年からは夏に山ができ、1984-97年では早生まれの山が消えてしまいました。また、11月に小さな山がありましたが、1970-83年からは谷になっています。

都道府県ごとにまとめてみました。

込み入っているので、拡大してみました。

沖縄のみ早生まれよりも11月生まれの山のほうがずっと大きくなっていますが、ほかの地域では全国の傾向とほぼ同様です。戦前の早生まれの山と夏生まれの谷は、南に行くほど大きいようにも見えます。(ただし、出生届には季節的な人為操作があったと考えられているので、その影響も考慮しなくてはなりません。)

参考文献:三浦悌二著「生まれ月学 胎児期環境の影響」(東京都立大学出版会、2002)
      もっと昔や海外のデータも含めて様々な考察がなされています。

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